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FINANCE & MARKETING

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ACHIVEMENT

TENTIAL

IPOにおける企業価値の最大化支援

  • クライアント
    株式会社TENTIAL
  • 市場
    東証グロース(325A)
  • 業種
    コンディショニングブランド事業
  • 上場時期
    2025年2月28日
  • 支援時期
    N-1-N期
  • 支援内容
    エクイティストーリー構築、
    RSM制作

BACKGROUND

低PER評価を打破し、
投資家の評価を得るために

市場の成長に伴い、リカバリーウェアの競合が次々と登場する中でも、TENTIALは高いシェアを維持していました。しかし、投資家からはアパレルD2C企業と見なされることで、PERが低く評価されるという課題が浮き彫りになりました。この状況下で、TENTIALが他社と一線を画する強力なブランド企業として持続的に成長するためには、中長期的な目標や向き合うべき市場、解決すべき課題を明確に整理する必要がありました。また、それらを基に、どの競合企業(コンプス)と比較されるべきかを明確化し、社内外に対して端的かつ効果的に理解させることが求められていたのです。

INVENT

本質的な価値の言語化と、
それを伝えるための究極のスライド表現

そこで、TENTIAL様との徹底的な対話を通じて、本質的な価値を「コンディショニング」という概念に集約しました。この「コンディショニング」は、従来アスリートだけに必要とされていた領域を一般の人々の日常生活、特に予防医療の分野にまで広げるという革新的な発想とそれを実現できた技術を基盤としています。その新しさと市場の発展性を明確に示すことで、TENTIALがどのように成長可能性を強化できるかを深く掘り下げ、具体的な表現へと落とし込みました。

さらに、その内容を投資家に対しても説得力ある形で伝えるため、KINOCOS独自のフレームワークを活用し、定量的なデータ補足や視覚的にわかりやすいグラフなどを駆使してスライド資料を作成しました。これにより、投資家目線でモデル化しやすい構造を提供するとともに、TENTIALが持つ独自性や成長可能性を効果的に伝える仕組みを構築しました。

RESUILTS

アパレル D2C ではなく
コンディショニングブランド事業

D2Cモデルにとらわれず、コンディショニングブランド事業の本質を捉えた成長戦略を構築することで、市場の可能性を最大化させ、TENTIAL独自のポジショニングを確立し、他社との競争優位性や特異性を整理することができました

さらに、本プロジェクトを通じて、TENTIAL様が自社の成長性に対する確固たる自信を持てるようになったことは非常に意義深い成果だったと考えています。この自信が投資家へのプレゼンテーションにも良い影響を与え、結果としてロードショーの成功に大きく貢献できたのではと考えています。

CLIENT’S VOICE

コンディショニング市場を切り開く
独自のエクイティストーリーを構築

IPO支援を弊社にご依頼頂いた当時、
どのような課題意識を持たれていましたでしょうか?

中西:弊社ではブランドを作り込むことには一定の自信があると思っていましたが、対投資家に対して自社の強みをどのように伝えていくべきかについては、正直経験がなく弱いと感じていました。特に、何を言うべきかのWhat to Sayに関しては、ある程度なんとかまとめられたとしても、どう伝えるべきかのHow to Sayに関しては、非常に課題感を感じており、そうした中で、「ファイナンス」と「クリエイティブ」に強みを持つKINOCOSさんをご紹介いただき、今回のプロジェクトをご一緒して頂きました。

株式会社TENTIAL | 代表取締役CEO 中西 祐太郎

プロジェクト完了までの過程で印象に残っていること/エピソードはなんでしょうか?

中西:一番印象に残っているのは、とにかく伴走していただき、頭と手を絶え間なく動かしてくださったことですかね。コンディショニング市場という新しい概念をどう伝えていくか、そこに関して代表の木下さんと何度もやり取りをさせて頂き、悩んだ時にはすぐに連絡をしてしまったので困らせてしまったかもしれませんが(笑)、私の想いをすべて受け取ってくださり、それを昇華する形でクリエイティブ表現、デザイン表現に落としてくださったことに驚きと喜びを感じていました。

今回のプロジェクトによってどのような成果が得られましたか?

中西:当然のことながら、バリュエーション獲得の部分においては、本当に感謝しています。当社はファイナンス分野の専門人材を有していないため、金融のプロであり独自の分析手法を持つ証券会社のアナリストと直接交渉することは非常に困難でした。しかしながら、弊社の表層的な部分を読み取った単なる類似企業(コンプス企業)の設定に留まらず、投資家が納得かつ期待するようなコンプスの設定と、さらに相手の分析ロジックを踏まえたうえで、事業・収益構造や成長率、ポジショニング、収益性など多角的な観点からバリュエーションのロジックを構築していただきました。その結果、証券会社との交渉力が大幅に向上し、プロジェクト成功の重要な要因となったと考えています。

また、本プロジェクトを通して、弊社側の体制としても、IRだけではなくて、各所に好影響がありました。例えば、採用における会社説明資料や、事業・商品のブランディング説明において、KINOCOSさんと構築したベースがきちんと活用されているように思います。

現在のビジネス状況と今後の展望/チャレンジを教えてください。

中西:KINOCOSさんとも「上場は通過点」を合言葉にしてやってきました。永続的に成長し続けるブランドを作りたいと思う中で、まだまだ挑戦の途中です。ロードショーにおける資料としての反響が強かったと思うので、引き続きIRコミュニケーションにおいても、そこに関しては強化していきたいです。ただし、期待をつくることと同時に、実態(数字)をつくることもとても重要なので、株主の皆様に対してももちろんですが、消費者の皆様にご納得していただける商品の開発に努めて参りたいと思います。